A Study on "The Local Culture Certification Test" in Japan

碩士 === 國立高雄第一科技大學 === 應用日語系碩士班 === 106 === 2003年に当時の日本の内閣総理大臣小泉純一郎による観光立国宣言があり、それに呼応するように、地域活性化の一環として生まれたご当地検定というものが同年から続出し始めた。ご当地検定とは、特定の地域における産業や文化、自然や歴史、観光名所などに関する知識を測定する試験であり、地域の商工会議所や観光協会、自治体などの地元組織が中心となって実施している。また、ご当地検定に合格者はその地域の施設を利用する際に優待特典を受けられたり、有料の観光ガイドとして収入を得たりすることができる。台湾も日本とほぼ同時期である2002...

Full description

Bibliographic Details
Main Authors: LIAO,CHIA-YU, 廖家郁
Other Authors: CHEN,MEI-CHUN
Format: Others
Published: 2018
Online Access:http://ndltd.ncl.edu.tw/handle/mz9y7t
Description
Summary:碩士 === 國立高雄第一科技大學 === 應用日語系碩士班 === 106 === 2003年に当時の日本の内閣総理大臣小泉純一郎による観光立国宣言があり、それに呼応するように、地域活性化の一環として生まれたご当地検定というものが同年から続出し始めた。ご当地検定とは、特定の地域における産業や文化、自然や歴史、観光名所などに関する知識を測定する試験であり、地域の商工会議所や観光協会、自治体などの地元組織が中心となって実施している。また、ご当地検定に合格者はその地域の施設を利用する際に優待特典を受けられたり、有料の観光ガイドとして収入を得たりすることができる。台湾も日本とほぼ同時期である2002年に観光戦略を打ち出したが、現在台湾ではまだご当地検定を導入していない。日本で初めて実施されてから既に10年以上の歴史を持つご当地検定を研究することによって、台湾でご当地検定を導入することができるのか可能性を探りたい。 これを契機にして、2003年から2017年まで実施されたご当地検定の主催者、実施回数、サテライト会場の設置・ネット受験の有無、テキスト作成の有無、ランク付けの有無、平均受験料、特徴を表に整理し、その表を基にしてご当地検定の14年間の推移を見る。また、2016年のご当地検定受験者ランキングでは、1位の京都検定、2位の金沢検定、3位の大阪検定を中心に事例調査をした。その中に京都検定を更に分析した結果、ご当地検定実施上、地域と積極的に連携する必要があることが明らかになった。また、本論文では地域活性化活動の事例と日本人の旅行・観光消費動向調査年間値を取り上げ、ご当地検定によって生じた波及効果を分析した。その結果、郷土愛を育むことが目的とされているご当地検定が生み出した効果は決して顕著なものではないが、地域活動やボランティア活動に参加する人の増加と、日本人の国内旅行ブームの高まりは目に見えてわかるものとなっている。 また一方で、ご当地検定は2003年から2009年まで注目を浴びていたが、その後運営上の問題でご当地検定の件数が急激に減少した。以上の調査結果から、ご当地検定は地域活性化策の一つとして成功したという直接な事例は挙げられないが、ご当地検定がもたらす波及効果は期待できる。 台湾は様々な国に統治された時期があり、ゆえに多様な文化と歴史的な色彩を持っている。これらの文化と歴史を伝えていくために、地域に関する歴史や文化などを学ぶ仕組みの一つとしてご当地検定のようなものが必要だと思われる。