仙台藩作法の研究ー現代における受容と展開を中心にー

碩士 === 南臺科技大學 === 應用日語系 === 105 ===  本論文は、室町時代から伝承されてきたとされる仙台藩作法という武家作法についての研究である。武家作法とは、本来、武家の本道である武芸、軍陣に関するしきたりや心得を指すが、江戸幕府開幕以降は、武家独自の慣例から新たな礼儀作法、座敷飾りなどの諸礼や躾次第の礼法を指すようになった。 仙台藩作法は、仙台藩祖の伊達政宗(1567~1636)が小笠原流礼法を身につけて成立し、代々伊達家に伝わる武家作法として知られている。そして現在では、仙台市内に教場が設立され、聖ウルスラ学院英智高等学校の必修科目として取り入られている。  すでに、武...

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Bibliographic Details
Main Authors: HUANG, HSUN-HUI, 黃薰慧
Other Authors: ITO, RYO-HEI
Format: Others
Published: 2017
Online Access:http://ndltd.ncl.edu.tw/handle/592835
Description
Summary:碩士 === 南臺科技大學 === 應用日語系 === 105 ===  本論文は、室町時代から伝承されてきたとされる仙台藩作法という武家作法についての研究である。武家作法とは、本来、武家の本道である武芸、軍陣に関するしきたりや心得を指すが、江戸幕府開幕以降は、武家独自の慣例から新たな礼儀作法、座敷飾りなどの諸礼や躾次第の礼法を指すようになった。 仙台藩作法は、仙台藩祖の伊達政宗(1567~1636)が小笠原流礼法を身につけて成立し、代々伊達家に伝わる武家作法として知られている。そして現在では、仙台市内に教場が設立され、聖ウルスラ学院英智高等学校の必修科目として取り入られている。  すでに、武家作法の歴史、伝承方法、小笠原流礼法の位置づけについては多くの先行研究がある。本論文では、それらの先行研究をもって、仙台藩作法の伝授過程と、その源流である小笠原流礼法との関わりについて解明したのち、その現状と地域展開について関係者にインタビュー調査による考察を行った。その際、筆者自身の仙台での経験も反応させた。そして、それらの考察をもって、仙台藩作法の受講者を対象に、アンケート及びインタビュー調査を行い、仙台藩作法の受容状況を解明した。それらの調査をした上で、仙台地域に対して、伊達一族の存在と影響力について、「仙台人アイデンティティ」と「伊達ブランド」という言葉を用いて考察した。 以上の考察と調査に基づき、仙台藩作法は現代における受容と展開について明らかにした。